
青色と黄色の短編集
第1章 命の恩人はすぐそばに
Oside
今日は随分星が綺麗だからいい絵が描けそう…
そう思って筆を動かすこと10分。
バンッ!
静かな屋上に突如響いたドアの開閉音。
よく見るとどうやらこのマンションの住民さん。
しかも俺が半年くらい前に一目惚れした
あの人だ…
エントランスで彼を見かけるようになってから
俺は毎日彼が外へ行くのを見届けるのが
日課になっていた。
なんだか冴えない姿を見て、
最初は近所のオバチャンみたいな気分だった。
でも今は違う…。
お互い全くの他人なのに
何故かどんどん好きになってしまって、
どんな部屋に住んでるのかな、とか
笑ったら可愛いんだろうな、とか
しまいには、
彼を抱いてみたいとさえ思ってしまった。
そんな彼が…今、安全柵に足をかけている…!?
死ぬつもりなのか!?
気づいた時には俺は彼の元に駆け寄り、
声をかけていた。
「何してるの?」
「ここから…飛び降りるんです…」
「どうして?」
「だって…死にたい…から…」
「どうしても?」
「はい…」
あ、いいこと思いついた。
今日は随分星が綺麗だからいい絵が描けそう…
そう思って筆を動かすこと10分。
バンッ!
静かな屋上に突如響いたドアの開閉音。
よく見るとどうやらこのマンションの住民さん。
しかも俺が半年くらい前に一目惚れした
あの人だ…
エントランスで彼を見かけるようになってから
俺は毎日彼が外へ行くのを見届けるのが
日課になっていた。
なんだか冴えない姿を見て、
最初は近所のオバチャンみたいな気分だった。
でも今は違う…。
お互い全くの他人なのに
何故かどんどん好きになってしまって、
どんな部屋に住んでるのかな、とか
笑ったら可愛いんだろうな、とか
しまいには、
彼を抱いてみたいとさえ思ってしまった。
そんな彼が…今、安全柵に足をかけている…!?
死ぬつもりなのか!?
気づいた時には俺は彼の元に駆け寄り、
声をかけていた。
「何してるの?」
「ここから…飛び降りるんです…」
「どうして?」
「だって…死にたい…から…」
「どうしても?」
「はい…」
あ、いいこと思いついた。
