子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第2章 無垢な存在
真木 誠也side
新入社員が総務部に入って来ると聞かされて、軽く履歴書に目を通した。
俺の叔父がうちの会社の社長、麻生も叔父の血縁に当たり、そこそこ野心のある俺。
まあ使えるモノは使えばいい、それに見合う実力は努力で補えばいいと思っていた。
本来履歴書なんて見られるモノじゃなく、たまたまイタリアの異動の話をされて、
社長室にいただけだった。
読みかけの履歴書、俺との会話中でも、秘書に呼ばれて部屋を出た叔父。
無造作に投げられた履歴書に、たまたま目に入っただけだった。
履歴書の写真を見て、驚いた俺は思わず二度見してしまった。
……子供か?
そこに写ってたのは森下 愛莉、美大卒業後の、まだ学生らしさが抜け切れてない年頃。
……だとしても、子供っぽ過ぎる外見。
俺が感じた第一印象は。
……凄く、可愛い。
なんだこれ?
そんな趣味が俺にあったのか?
美形な姉達に囲まれて、女の子の顔色を伺うのが日常生活。
母親はバリバリの大手の保険会社に勤めるキャリアウーマン。
優等生で外見パーフェクトの姉に囲まれ、弄られる日々を送り、
昔から女の子にモテても嬉しくなく、付き合っても振られることを繰り返していた。
可愛い妹がせめていたらと、どこかで思っていた。
そんな理想の妹が、履歴書にのり、俺に笑いかけている。
……会いたい。
彼女が入社する日を待ち、実際に会っても信じられないくらい可愛いくて、イタリアに行くのは断ろうかと本気で考えた。
身長が154センチ、180センチ以上ある俺からすれば、動いてるのが驚きのレベル。
姉達はモデル並みの高身長、がっちりしてるし実際強い為、女らしさを感じない。
それに比べて森下愛莉は小さくて可愛いくて、純粋無垢な存在。
小柄だけど胸は大きくて、スタイルもいい、小さいのに足も長い。
悪い虫がつかないか心配で、変態のように見守り、彼女の内面にも惹かれた。
いつも笑顔で、ちょこまかと良く動く、仕事もそつなくこなし、デザインの才能もあり賢い。
回りの人間のことも常に考えて行動して、自分のことは二の次に思えた。