子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第1章 片思い
隣に住む、憧れの幼馴染みのお兄ちゃん、涼くん。
5歳年上で優しくて、格好良くて、何度も告白したのに、相手にもして貰えなかった。
『涼くん、大好きっ』
中学生の時に告白、この時のあたしの身長は143センチだった。
『ありがとうな、もう少し大きくなったらな?』
笑いながら頭を撫でられた。
『涼くん、愛莉と付き合って下さい』
中学校を卒業して、この時のあたしの身長は154センチ、すでに身長は伸びなくなった。
『自分のこと名前で呼ばない大人になったら、相手してやるよ?』
また頭を撫でられた。
そして現在、あたしはもう立派な社会人、26歳の大人になったのに。
相変わらず童顔で子供っぽい外見のまま、周囲からは女として見て貰えず、未だに処女だ。
就職難で涼くんに相談して、同じ大手の会社に就職出来て、OLとしてもバリバリ働いている。
涼くんは香港の支社に転勤になり、営業部長として、最近本社に帰って来た。
今日は会社の合同の飲み会。
本来部署の違う涼くんとは、一緒の飲み会になることはない。
涼くんは営業部長。
あたしは総務部。
これはチャンスだ。
社会人として、大人になったあたしを見て貰うんだ。