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『ま゜』

第7章 ドラゴンウェスト

 勇者わわわわは、王様から50ゴールドと薬草をもらった。

 そして、王様から離れると、そのまま町へと、向かった。

 水戸さんは、どのタイミングで話しかけようか、迷っていた。

 勇者は、武器屋でひのきの棒と、革の鎧を買って、装備する。そして、町の人に話しかけ、情報を集めていた。

『ぼ*う"が^い゜(ここで話しかけたら邪魔になるわね)』

“まだ、町の人や勇者には、お主の姿が見えておらん。お主が話しかけると、みんなお主の存在を認識しはじめる”

 水戸さんは、見えてないかどうか、勇者わわわわの目の前で息を吐いてみた。

“おい! よけいなことはするな! 見ろ、ゲームではあり得ない謎の咳き込みを起こしているではないか”

(なんか、抵抗があります)

“なぜじゃ?”

(今までのパターンから、私が話しかけたら、まず、町中がパニックになるかと……)

“いや、しかしだな、お主、本編では、平気で町に出て買い物をしとるのだろ?”

(私は普段、チラ見されるほどの厚化粧で町に出てます。人からは、化粧の濃い香水臭いお姉さんに思われてます)

“お姉さん……うん、そうか。人の見た目は……”

(なにか?)

“なんでもありません”

 水戸さんは、数々のゲームによって、化粧が剥げてきていた。

 全身に受けた傷や、グラグラした首がそれを物語っていた。

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