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本気になんかならない

第8章 バカ男子

尋ねられた俺はしかたなく答える。

「靴かな?」

だって、俺は。
女子の…というか人間の顔をマトモに見ることって苦手で。まず足元を見る。
いや、顔も胸も見るには見るんだけど、そんなの堂々とこの場では言えません。

「靴って、それで何がわかんの?」

「いや。何となく個性が見えるから顏よりも覚えやすい」

ブラックに白の3ライントレシューに深緑の靴下が部長で、ローカットスニーカーの副部長は、たいてい和花柄の靴下。

だいたいそんな感じで覚えてる。それは目安程度にだけど。

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