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本気になんかならない

第9章 ハニレ

そして手提げバックのなかからタッパを取りだして

「あのね、私も蜂蜜レモン作ってきたの。はい、あーんして?」

そう言って俺の口に1切れを運ぼうとする。

ここで”あーん”するの?って、抵抗があったけど
タラっとしずくが落ちそうで、俺は慌てて口で受けとめた。唇に軽くついた蜂蜜を舐めながら、もぐもぐと口を動かす。
小浜さんはそんなオレをじっと見る。

えーと、俺。どうしたらいいんだろ?
でも、こぼさなくて良かった。
そう思いながら、急いで飲みこんだ。

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