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本気になんかならない

第11章 王子様

廊下では心配顔の友人ノンちゃんが私を待っていて。

「待っていてくれてありがとう」

カバンを受けとった私にノンちゃんは尋ねる。

「ねえ、メグ。宮石王子も呼ばれてるみたいなんだ。どうしたのかな?」

あ、心配なのはそっちね。

だけど宮石君は他人に心配されるようなヤワな人間じゃなさそうだけど

だからって、あの会話をそのまま広めるのはルール違反よね。

そう思った私は、すぐに世間に知られるであろう情報だけを伝えた。

「弓道部に入るとか聞こえたよ」

「そうなんだ、弓道部かあ…」

ノンちゃんは納得したようで、「部活変更届出そうかなぁ」とつぶやいた。

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