テキストサイズ

本気になんかならない

第11章 王子様

そして私はそのまま動けないで

穏やかな顔、優しい声、そのコに静かに置く手から、じっと目が離せないでいた。


ブルルッと続いていたわずかな震えが途絶えて

キィと弱く鳴く声が聞こえて

それきりで


一動物の死を、彼はその場で看取った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ