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本気になんかならない

第11章 王子様

「痛いか?びっくりしたよな。
俺はカズってゆーの。ここに居させてね?」

そんなこと言いながら、優しく動物の肩付近をそっと撫でる。


飼い主じゃなくて通りすがり?

それに、あなたって、もしかして…


「よしよし、…安心してお眠り。えらかったな」

立ちつくす私の前でひざまずくその人は、


空に残る夕焼けと街灯に照らされた、その整った目鼻立ちと高くも低くもないその声は、


宮石王子…

だよね?

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