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本気になんかならない

第13章 争奪戦

夕方、バスからおりて部室に入る彼を発見。

小浜さんは…

彼のすぐ後ろをついて歩いてる!

和波君はそんなこと
気づかずスタスタ歩いているみたい。

私の入れない部室のなか、
ふたりっきりじゃないんだから
そんな気をもむことでもないかもだけど

早く出てこないかなぁと
首をぴょこぴょこさせて覗いたら

弓道部から出てきた佐倉君に見つかった私。

「宮石ー、彼女が待ってるぞー」

って、部室に向かって呼んでくれた。

「ありがとうっ」って
佐倉君に両手をあわせて

出てきた和波君に駆け寄った。

「陸上部も今、終わったの?」

「そう。片付けてたら弓道部が騒がしくなったから」

「そっか、どうだった?」

「実力どおりの結果よ、そっちは?」

「こっちも、ね」

勝ちにはこだわっていないふうな和波君は
ニッコリと爽やかに笑った。

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