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本気になんかならない

第13章 争奪戦

背中に小浜さんの視線が突き刺さっているような
そんな気配がするけれど

あえて見ないようにして
歩きながら私は話す。

「タッパ、返してもらっていい?」

「いや、洗って返すよ。
おいしかったってゆーか、とってもキレイだった」

キレイ?
慌ててタッパにぐちゃっと詰めこんだのに?

「…それは、おいしかったの?」

「うん、弓道部のヤツらも絶賛だったよ」

と言いつつ、クラクションのような音が背後からして彼は振りかえる。

だけど、何でもなかったようで
同じく振りかえった私にもクルマは見えなかったし。
小浜さんグループは遠巻きにいたけれど。

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