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本気になんかならない

第17章 Which one?

「じゃあ、どっちにしろ
私から声をかけなきゃなわけだ?」

「挨拶くらいはするよ?…いや、しないな」

今まで女子部員に
声かけたことなんてないかも。

何てったって覚えてないんだから。


だって部活中って、
的ばっか集中して見てるし?


挨拶は、副部長に会釈するくらい…。

「でも、男子と女子ってそんなもんだろ?」

開きなおる俺に、
「しかたないなぁ」とメグは苦笑い。


「ウソ。メグのことが気になって
カッコだけつけといて、的はずしてばっかだと思う」

実際メグは弓道部員じゃないから

これがウソになるかホントになるかは
わからなかったけど

こう言ったらメグが嬉しそうに笑ったから
これでいいんだ。

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