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本気になんかならない

第21章 古りゆくもの

少しひやっとする朝の空気と、書物と埃のにおいのする静かな図書室。
小浜さんは立ったまま話しだす。

「ねえ、宮石君。
掃除のとき、部長とやりあってたけど、何か困ってない?」

「え?」

「あんなに服がビリビリで泥もついてたし。
何か脅されたりしてるの?」

「いや、あれは…ケンカっていうか、
男子の悪ふざけみたいなもんで…
びっくりしたかもだけど、俺は楽しかったから、気にしないで?」

服が汚れてたのは、掃除のせいでもあるし。

「そうなの?
バスのなかでもあの人寝てる宮石君にくっついてたから」

くっついてた?俺はそんな記憶ないけどな。

「…バスが揺れたからじゃない?
それか、部長のことだから、落とした食べ物拾おうとしたか」

「そうかなあ。
まあ、何も被害がないならいいんだけどね。
気をつけてね?」

そういえば、財布がなくなってないかって尋ねられたな。

「大丈夫だよ」

部長は盗みとかするような男じゃないと思うけどな。。
あー、メグのことは、、
こればっかりは責められないな…。

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