本気になんかならない
第22章 カラーレス
その夜、自室。
机に頬杖をついた俺は、ちゃんちゃんこを羽織って嬉しそうに胸をそらす家庭教師を眺めた。
「喜べ。俺、来春から教師だぞ。
女子高生に囲まれながら授業できるんだ」
「あー、ゴシップ欄になんか載らないでね」
「純愛ならしかたないだろ?」
「どの口がそんなこと言う?」
もっちーの言う”純愛”は
”本能のおもむくまま”の意味だろ?
それに、一対一の真剣交際だとしても
周囲の非難は免れない。
となりクラスの担任なんて、もう結婚10周年を過ぎたのに、”教え子に手を出した”って未だ陰でささやかれてるし。
結婚してもウワサにあがるんだ。
別れたりなんかしたら、オオゴトじゃないかな。
机に頬杖をついた俺は、ちゃんちゃんこを羽織って嬉しそうに胸をそらす家庭教師を眺めた。
「喜べ。俺、来春から教師だぞ。
女子高生に囲まれながら授業できるんだ」
「あー、ゴシップ欄になんか載らないでね」
「純愛ならしかたないだろ?」
「どの口がそんなこと言う?」
もっちーの言う”純愛”は
”本能のおもむくまま”の意味だろ?
それに、一対一の真剣交際だとしても
周囲の非難は免れない。
となりクラスの担任なんて、もう結婚10周年を過ぎたのに、”教え子に手を出した”って未だ陰でささやかれてるし。
結婚してもウワサにあがるんだ。
別れたりなんかしたら、オオゴトじゃないかな。