本気になんかならない
第26章 趣味:和歌
そして、読みすすめるうちの一首に
ふいに俺は釘づけになる。
それは確かに、
『作者:式子内親王 選者:北里紀子』と記してあって……
『ただ今の 夕べの雲を キミも見て
おなじ時雨や 袖にかくらむ
(この雲をあなたも見ているかな?
同じ時雨に濡れているかな?
…あなたも私を恋しいと、想ってくれていますか?)』
会いたくて、会えなくて
離れた恋人を想うようで、しっとりして、いい雰囲気。
この和歌を北里が選んだんだ…。
同じ名前?いや、絶対に彼女だろう。。
帆澄にも見られたあの写真のその裏には、ハートの囲みで名前があったから。
その文字と同じクセが、そのふすまにもあったから。
ふいに俺は釘づけになる。
それは確かに、
『作者:式子内親王 選者:北里紀子』と記してあって……
『ただ今の 夕べの雲を キミも見て
おなじ時雨や 袖にかくらむ
(この雲をあなたも見ているかな?
同じ時雨に濡れているかな?
…あなたも私を恋しいと、想ってくれていますか?)』
会いたくて、会えなくて
離れた恋人を想うようで、しっとりして、いい雰囲気。
この和歌を北里が選んだんだ…。
同じ名前?いや、絶対に彼女だろう。。
帆澄にも見られたあの写真のその裏には、ハートの囲みで名前があったから。
その文字と同じクセが、そのふすまにもあったから。