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本気になんかならない

第30章 初デート

俺の浅はかな下心なんて知るよしもない彼女は
「そうねぇ」と、無邪気に首をかしげる。

「じゃあ、これからご馳走してもらおうかな?
行きたいけど一人じゃあって、ずっと行けなかったお店があるのよ!

ちょうどお昼どきだし、一緒にどう?」

えっ?今日、これからふたりでランチできるの?

いきなり本日、と店まで希望された俺は、
恥ずかしながら舞いあがるのを自覚。。

思わず、目をあわせてしまって
今までの助走から、本格的に走りだそうとする鼓動を必死に隠して

「道、わかる?」と短く質問した。

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