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本気になんかならない

第35章 いつか

こんなの、開けなくったってわかる。
俺が彼女にと、選んだ細身のソリテールリング。

サイズはぴったりのはず。
デザインや素材が気に入らないって言うのなら
作りかえだってできる。

数週間前に渡したときは
薬指につけてくれたのに、、
喜んでくれていると、そう思っていたのに。

「俺、はっきり言われなきゃわからない。
俺の誠意が足りないなら、ちゃんと教えて?
北里の希望を教えて?」

このままじゃ引きさがれない。
おそるおそる彼女に尋ねた。

「俺が……ヘタだから?」

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