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本気になんかならない

第37章 余波

その後の流れで、ランチ奢ってもらえることになって。

嬉しかったなぁ。

お腹の大きな私を気にかけてくれて、転びそうになったら、手をつないでくれた。

お腹の赤ちゃんに、私のドキドキを気づかれたかな?

今日の和君、とっても優しい。

これって妊婦特権かしら?

それじゃあ、遠慮なく甘えてしまおう。

今日だけなんだもの。

そう思った私は、ピアノを聴きたいと彼にお願いした。
彼のバイオリンも聴きたかったけど、彼の自宅に押しかけるわけにはいかないものね。

お腹の赤ちゃんにね、聴かせてあげたかったの。
私が好きになった人が奏でる音を。

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