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本気になんかならない

第39章 幸せ所有格

「これは、おにいさん、すみません。私としたことが取りみだしまして。
お聞きでしたでしょうけれど私、フラレてしまいましてね。悔しくて、八つ当たりで毒づいたりして…いや、お恥ずかしい。

北里さん、、許してくださいね。。
またいつか、どこかで会えたら…笑顔をくださいね」

自ら腰をあげ、玄関へと進む。

「本当に、あなたを好きでした。
私も、サンタクロースになりたかった。。
さようなら。紗波ちゃんにもよろしくお伝えください」

そんな寂しげに言われると、ズキッと胸が痛くなる。
この人もきっと、不器用なんだわ。。

そう思った私は、別れの一礼をする。

「小川さんの今後一層のご活躍を、陰ながら応援しています」

「すんっ」
と鼻を鳴らす小川さん。

もしかして、泣いてるの?
去りゆく背中に声をかけたくなったけど、中途半端なことはできないとうしろを向いた。

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