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本気になんかならない

第41章 妹

***

家に帰った俺と妹。

「どこかおかしいと思ったら、すぐに教えろよ?」

妹にそう伝えて、各々自室に戻る。

そのあと、腕をかばいながらシャワーを浴びて、部屋で休憩。

夕方、そろそろ窓を閉めようと手をのばしたところ、玄関あたりから声が聞こえてきて、俺は耳に神経を向けた。

「…君はっ?宮石和波君はどこですかっ?」

俺?
それにあの声は…。

気になった俺は、バルコニーから首をのばす。

「和波なら、うちにいますよ…」

「うちって、どこですか?
教えていただけませんか?」

「どこって、、和波の家はここですよ。
落ちついてください、和波なら大丈夫です。

覚えておいででしょうか?私は運転手ですよ。
いつかあなたをお兄さんのお宅までお送りいたしましたね、北里さん」

その名を皮切りに、バルコニーを開けはなったまま、俺は階段を飛ぶように何段も抜かしおりた。

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