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本気になんかならない

第42章 もうひとりの妹

「そうだったんだ。
たいへんなときこそ、俺を頼ってほしい。
力になりたいんだ」

「私は和君のお荷物になりたくないの。
私に固執して幸せになるチャンスを逃さないで。

こんな話、病院でしたくないわ。もう行くね」

俺の返事も待たずに、病棟へと消える彼女の後ろ姿を眺めながら、息を吐く。

今日はここまでか。

奥の階段をおりようとした俺は、
上からの声に呼びとめられた。

いつからいたのか、今降りてきたところなのか、そこにはメグが立っていた。

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