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本気になんかならない

第6章 最後の夜

ひとしきり笑った彼女は、可愛く首を傾ける。

「ね、どうしてカシスソーダ?マスターが言ってたわよ?和君からだって。
私のスカートの色だから?もしかして私がいたのわかってたんでしょ?
その顔を見せたくなかったんでしょ?」

「そうだよ」

……違うよ。

北里に伝えたかったんだ、俺の気持ちを…。

甘酸っぱいカシスにのせて
あなたは俺の好きな人だって、
伝えたかったんだ。

俺の頭から離れないあなたに伝えたくて…

あなたのために作ったんだ…
あなたを想って作ったんだ…


1杯目はね……。

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