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本気になんかならない

第1章 子守り

「おーい!兄ちゃん!」と呼ばれて真顔に戻る。

もうひとりをおぶって駆けてくる少年。

「兄ちゃんがいてくれて助かった!
元気だった?」

ニコニコと気持ちよく笑うから、
俺はズキッと痛くなる。
まぶしい笑顔を見せられたのはひさびさだ。

「あのさ、どちら様ですか?」

両手がふさがる少年に
猫娘を渡すわけにもいかず、
俺はシャツを吸われながら尋ねた。

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