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Memory of Night

第6章 再会


「あの野郎、なめやがって!」


 金髪の怒りは簡単には治まりそうになかった。集まった不良達も、そのただならぬ様子にそれぞれ顔を見合わせる。


「でもさ、そいつ美人なんだろ? こいつの仇打ちってことで、みんなで犯っちゃわね? 集団強姦、みたいなさァ!」


 その場にそぐわないあっけらかんとした声で、小柄な男は言う。


「……たく。おまえはヤることしか頭にねーのかよ? だいたい、そいつァ男だっつの!」

「あ、そか。まーいいじゃん男でも。かわいけりゃ」

「はぁ? おまえそっちの趣味もあんのかよ!」

「『も』ってなんだよー?」

「はははは! キモッ!」

「うるせーっつってんだよ!!」


 ふざけたやり取りと、そこから巻き起こった笑いに金髪の男は声を張り上げた。

 仲間達はビクッと体を震わせ、辺りは水を打ったように静まり返る。


「……そ、そーキレんなよ」

「軽いジョークだって」

「な、なら、フツーに集団リンチといこうぜ。五、六人で攻めりゃ、アイツも歯ァ立たねーだろ?」

「そうだな! それが一番……」


 だが、仲間達の提案を金髪男は遮った。

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