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Memory of Night

第7章 夏祭


 よれたシャツをさらにだらしなく着崩していて、とにかくガラが悪かった。

 宵と目が合うとニヤッと笑った。

 嫌な予感がしたが、時すでに遅し。


「ねぇねぇお姉ちゃん。一人で何してんのー?」

「今時間あるのー? 俺達も暇なんだよねー」

「一緒に遊ぼーよ!」


 やはりこれは、世に言うナンパというヤツらしい。


「スミマセンケド連レガイルンデー」


 もともとイライラしていた為愛想笑いを浮かべる気にもなれず、おもいきり棒読みでそう拒否した。

 だが男達は引きさがらない。


「カレシ、とかー?」

「いいじゃんそんなの! 俺達と遊ぼうよー!」

「君のこと一人で待たせとくカレシなんて放っておきなよー!」


 男の一人が、宵の腕を掴んで無理矢理立たせようとする。


「……うっせーな。遊ぶ気ねえっつってんだよ!」


 宵はその手を掴み返して、横にグイッと引っ張った。


「うわ……っ」


 横につんのめりになり、地面に頭をぶつけてしまうナンパ男。


「ああ!? てめぇ何してんだよ!?」

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