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Memory of Night

第14章 聖夜


 唇を塞がれたまま弱い部分を何度も刺激され、強烈な快感に頭が真っ白になった。

 そのくせ達するには刺激が足りなくて、体は急速に高ぶらされていくのにずっと解放できないまま。

 そして、最終的に放った場所は――晃の口。

 学校の時のお返ししてやると言われ、無理矢理くわえられた。

 全力で拒否ったのに、容赦なく吸い上げられたらもう逃れる術なんてなかった。

 晃は口淫にもたけているらしい。


(しかも二回も……っ)


 思い出すだけで頬が熱くなる。

 あれが前戯だなんて宵には信じられなかった。

 晃が変態だということは、すでにこの世の定義として宵の中に定められてるはずなのに。


(……忘れてた俺がバカだった)


「でも、ヨかったろ?」


 そんなことを言いながら意味ありげな視線を送られて、宵の体がカァッと熱くなる。


「それに、酷くされる方が好きだろ?」

「はあ!? 誰がいつそんなこと言った!?」

「またまたァ。宵はマゾでしょ」

「違うって何度も言ってんだろーが!」

 ついムキになって叫んでしまう。

 人の嗜好を勝手に解釈して決めつけるのは勘弁してほしい。

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