テキストサイズ

変態センセイの愛人

第7章 教えて、センセイ……




しかも前の席のハゲ親父に教えている北大路さんにも聞こえていてもおかしくない声量だった。


「これはなんでもないですので!間違って打っちゃったと言うか……」


北大路さんが打った文字を先に消しておけばよかった。


焦ってしまい、言い訳がすぐに思いつかない。


遅い喋り方に反して勘は鋭いとは怖い女だ。


「有村さんってご結婚なされてたんですね。指輪をしてないからまだされてないのかと思ってました。
お子さんは何人いるんですか?」

「いいえ。まだ結婚してないですけど……」


「えー、じゃあどういうことですか?ますます気になります~」


この女にはなんと言えば誤魔化せるんだろう。

一先ず冷静になれと自分に言い聞かせて深呼吸する。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ