ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~
第4章 ~中高生時代から大人時代~
平成元年 一月九日
新しい年号に変わって二日目の月曜日
新学期の初日は、学校の前まで送り迎えする親御さんの姿が多かったけど、今日はそういうのもなく静かだった。
今日からまたいつもの日常に戻った。
いつもと違うのは、一緒に帰ってくれるリョウちゃんがいないこと‥‥‥
ただ 隣りで笑ってくれるだけで良かった。
この日は、リョウちゃんとはあまり会話もしないまま終業時間が来てしまった。
早く新しい年号にも、この生活にも慣れなくちゃね。
心の中で、そう言い聞かせていたそのとき‥――
「サオリちゃ~ん!」
って、後ろから誰かが追いかけてきた。
振り向くと、ユニフォーム姿のトオルくんだった。
サッカーの練習してたのかな…
どうしたんだろう……?
「”ロードワーク”行ってくるって言って、抜けてきた」
「え?…でも、トオルくん一人だけなの?」
てっきり、他の部員も走って来るだろうって思ってた。でも、辺りを見回しても、トオルくんと同じ部員の人はいなかった。
「サオリちゃんこそ、一人で帰ったら危ないよ」
「だ 大丈夫よ… みんな帰ってるし」
さりげなく普通に振る舞ったつもりだった。
するとトオルくんは、少し怒ったような顔を見せた。
「サオリちゃんは1回、襲われてんだから」
「トオルくん。もうホントに、大丈夫だから」
そう言ったけど、トオルくんは中々その場を立ち去ろうとせず、「まだ近くに“共犯者“がいるかもしれない」って、サオリの側から離れようとしなかった。
そうして、サオリの家の近くまで来ると、「じゃぁね」って言って、ものすごい勢いで走り去って行った。
もしかして、サオリをここまで送るためだけに追いかけてきたの?
新しい年号に変わって二日目の月曜日
新学期の初日は、学校の前まで送り迎えする親御さんの姿が多かったけど、今日はそういうのもなく静かだった。
今日からまたいつもの日常に戻った。
いつもと違うのは、一緒に帰ってくれるリョウちゃんがいないこと‥‥‥
ただ 隣りで笑ってくれるだけで良かった。
この日は、リョウちゃんとはあまり会話もしないまま終業時間が来てしまった。
早く新しい年号にも、この生活にも慣れなくちゃね。
心の中で、そう言い聞かせていたそのとき‥――
「サオリちゃ~ん!」
って、後ろから誰かが追いかけてきた。
振り向くと、ユニフォーム姿のトオルくんだった。
サッカーの練習してたのかな…
どうしたんだろう……?
「”ロードワーク”行ってくるって言って、抜けてきた」
「え?…でも、トオルくん一人だけなの?」
てっきり、他の部員も走って来るだろうって思ってた。でも、辺りを見回しても、トオルくんと同じ部員の人はいなかった。
「サオリちゃんこそ、一人で帰ったら危ないよ」
「だ 大丈夫よ… みんな帰ってるし」
さりげなく普通に振る舞ったつもりだった。
するとトオルくんは、少し怒ったような顔を見せた。
「サオリちゃんは1回、襲われてんだから」
「トオルくん。もうホントに、大丈夫だから」
そう言ったけど、トオルくんは中々その場を立ち去ろうとせず、「まだ近くに“共犯者“がいるかもしれない」って、サオリの側から離れようとしなかった。
そうして、サオリの家の近くまで来ると、「じゃぁね」って言って、ものすごい勢いで走り去って行った。
もしかして、サオリをここまで送るためだけに追いかけてきたの?