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take a breather

第23章 証

迷惑…傍から見ればそう見えるのか…
智さんの家に転がり込んだみたいな?

智さんの身内には悪い印象を与えてしまっているのかな…

「迷惑なんて掛かってねぇよ
ふたりがいてくれてるおかげで、毎日楽しく過ごせてる」

「そう?ならいいんだけど…
いずれは、わたしと暮らすんだから、その時はその猫、この人が引き取るんでしょ?」

「えっ⁈」

どういうこと?

絵莉ちゃんの言葉を聞いて、思わず驚きの声を上げてしまった

「いや、それは…」

智さんが返事に困ってる?

「一緒に暮らすわよね?
わたしと結婚するんだから」

「け…こん?」

智さんが?絵莉ちゃんと?

「絵莉、お前まだ7歳だろ?
お前が20歳になるまでには、あと13年も掛かる
その間にいい人が現れるかもしれないんだから
今から俺との結婚を決めつける必要ないって…」

智さんが苦笑いをする

今の話の感じだと、おそらく絵莉ちゃんは智さんが好き?
それで、いずれ結婚すると思っているのか…

智さんも、絵莉ちゃんがそう考えてるのは、知ってるって事だよね

こんな小さな女の子相手に本気でヤキモチなんか妬かないけど…

でも、いいな…

例え遠い未来の話でも、智さんと結婚を夢見る事が出来るんだから…

俺には、その夢すら見られない

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