CAさんの秘密のお仕事
第10章 元カレの暴走
奈穂「ごめんね…」
達也「謝るなって、俺なら大丈夫だから
元々、ダメ元だったし…」
奈穂「達也…」
達也「ワイン、もう一本いい?」
奈穂「ちょっと待ってて」
達也「…」
場の重い空気に耐えきれず逃げるように
ワインを取りに席を外した奈穂
その隙に達也は…
達也「…」
ポケットから怪しげな白い粉を取り出し
自分のグラスにその粉を注ぐと
奈穂が戻るのを
待った
達也「…!!」
奈穂「お待たせしました」
達也「なぁ、せっかくだし奈穂も飲めよ
ワイン好きだろう?」
奈穂「ありがとう、でも今仕事中だから
ごめんね…」
達也「一杯だけ、一杯ならいいだろう?
ほらっ、遠慮するなって」
奈穂「あ…」
強引にグラスを渡されワインを飲む事に
達也が使っていたグラスだし
ワインも飲みかけ
正直…
奈穂「…」
達也「あ、飲みかけとか嫌だよな…」
奈穂「ううん、もらうね」
達也「…」
正直、断りたかったが復縁を断った手前
これ以上、邪険には出来ず
飲んでしまった
奈穂「…っ」
達也「もう一杯、飲む?」
奈穂「これだけで充分、ありがとう」
達也「…」