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CAさんの秘密のお仕事

第11章 告白と嘘



あれから何度も電話をかけたが繋がらず
折り返しかかってくる事もなく
連絡がとれたのは
2月14日

幸か不幸か
バレンタイン当日だった


宏樹『…もしもし…』

奈穂「あ、宏樹さん?良かった、やっと
繋がった」

宏樹『…ごめん、電話には気づいてたん
だけど最近忙しくて…』

奈穂「仕事で忙しかったなら仕方ないよ
気にしないで」

宏樹『うん、ごめんね…』

奈穂「…」


最近、こういう事が多かった

電話やメールをしても繋がらず折り返し
連絡がきても素っ気ない感じで
会う回数も減っていた

だけどそれは仕方がない
所詮不倫関係

いつかこの関係にも終わりがくる
それもきっと近い内に
だけど…


奈穂「宏樹さん、今日はお休み?」

宏樹『うん』

奈穂「休みなら、さ…」

宏樹『…』


だけど、どこか期待している自分がいた
あれから時間も経っているし
考えが変わったかも

最近会えないのも
離婚の準備で忙しいから
そんな甘い考えが脳裏に浮かんでいた


奈穂「今日、会えない?」

宏樹『…』


だけど現実はそう甘くはなかった


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