CAさんの秘密のお仕事
第14章 発覚
奈穂「私、産もうとしてたんです」
和真「ぅんっ…」
奈穂「だけど産めなくて…」
和真「でもそれは、彼が反対したからで
佐倉ちゃんが悪いわけじゃ…」
奈穂「利用したんです」
和真「えっ」
奈穂「子供が出来たって、産みたいって
言えば彼は私を選んでくれる、奥さんと
別れてくれるって思って」
和真「…」
奈穂「でも彼は奥さんを選んだ」
和真「佐倉ちゃん」
奈穂「思ったんです、彼を引き止められ
ないなら、この子を産む必要なんてない
育てる必要もないって」
和真「…」
子供は産むつもりだった
例え反対されても産むつもりだった
だけど自分の子かと疑われ捨てられた時
思ってしまった
宏樹を引き止める事が出来ないのなら
この子を産む必要はない
いらないって…
奈穂「私は子供じゃなく、子供の後ろに
彼を見てたんです、子供に彼を重ねてた
最低なんです…」
和真「そんな事ない」
奈穂「…気休めはいいですから…」
和真「違うよ」
奈穂「…」