CAさんの秘密のお仕事
第16章 一番の願い
奈穂「…」
過去の仕事の事、確かに言う必要はない
だけどもしプロポーズされたら
あの事は言わないと…
奈穂「…っ」
あの事だけは言わないといけなかった
奈穂「…?」
家に着く頃、一郎からメールが届いた
内容は『今、家に向かってる』
そんな内容だった
奈穂「了解、っと…」
『会いたい』『今から家に行く』
こういった内容のメールは珍しくなく
別段、気にする事なく返信し
お茶の準備をした
一郎「こんばんは…」
奈穂「いらっしゃい、どうぞ」
一郎「お邪魔します…」
奈穂「…」
雰囲気がいつもと違う
何か大事な用事、話しがあるようだ
プロポーズか別れ話か…
一郎「…」
奈穂「…」
暗い表現からして別れ話かもしれない
もし別れ話だったらどうしょう
もちろん別れたくない
だけど…
奈穂「…っ」
別れを決めた原因が
過去の仕事やあの事なら断れない
自分がしてきた報いと思い受け入れるし
かなかった
一郎「奈穂さん…」
奈穂「…」