
CAさんの秘密のお仕事
第4章 プロ同士
奈穂「…小百合さん…」
小百合「ダメよ」
奈穂「まだ何も言ってないのに…」
小百合「この忘れ物、彼に届けたいんで
しょう」
奈穂「はいっ」
台本がなければ撮影、仕事に支障が出る
赤ペンで色々と書き込まれた台本
他じゃ代わりにならない
これじゃないと…
奈穂「いけないってわかってます、でも
これじゃないとダメなんです」
小百合「奈穂ちゃん…」
奈穂「お願いします、届けたらすぐ戻り
ます、だから…」
小百合「…」
奈穂「小百合さん…」
小百合「もう、わかったわよ…」
奈穂「ありがとうございます!!じゃあ
すぐに」
小百合「その代わり」
奈穂「?」
小百合「届けるだけだからね、届けたら
すぐ戻るのよ」
奈穂「はいっ、行ってきます」
小百合「…」
急いで着替え都内の撮影場所へ向かった
台本の裏に住所も書いてあったし
間違いはないはずだが
賭けだった
