CAさんの秘密のお仕事
第6章 彼らの秘密
奈穂「…」
廉「何だよ、人の顔じろじろ見て」
奈穂「いえ、別に…」
廉「…」
奈穂「…」
今日はお休みなのか
廉は帽子を目深に被り一人だった
正直、あまり関わってる時間もないし
その場から去ろうとしたが…
奈穂「…じゃあ私、そろそろ…」
廉「この前の事だけど」
奈穂「…」
寸前のところで引き止められてしまった
しかもこの前の事を掘り返され
何を言われるかと内心
ドキドキだった
だけど…
廉「この前は言い過ぎた、ごめん」
奈穂「…えっ」
だけど廉は怒るどころか奈穂に謝罪した
廉は廉の考え意見を言っただけ
別に謝る事ないのに
何故…
廉「あのシーン、監督に誉められたんだ
表情や仕草の一つ一つに感情が込められ
てるって」
奈穂「廉さん」
廉「君のおかげだよ、ありがとう」
奈穂「私は何も、廉さんが頑張ったから
それが認められただけです」
廉「…」