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どすけべカメラマンに犯されています!

第9章 コンプレックスが何だって?

素敵なバー、とは。
まさかの、初めて二人を目撃したあの場所だった。

どうやら日中はカフェ、夜はバーになるらしい。

「いらっしゃい。今日はまたお綺麗なレディ達をお連れですね」

よく来るらしい二人は、バーカウンターの中の男性から、にこやかに声を掛けられた。

「どこでも好きな席へどうぞ」

「わりぃな」

勝手知ったるとばかりにずんずん歩く間宮さんが選んだのは、窓際の、あの席。

もう半年も前の事だけれど、昨日のことのように鮮明に覚えている。

あまりに浮世離れした容姿を持つ女性、魅惑の色気を纏う男性。

そこだけ空気が違うようだった。

あえて言うなら、女性ではなく男性だったけれど。

そのお二人と、まさかこうしてお酒が飲めるとは……思いもしませんでしたわ。

「あら、美味しい」

「ここのワインは格別だからな」

平然としてられる姉様の神経はどうかしている。
トチ狂っているに違いない。

「そういえば、桃が二人を見た日、どうして女性の格好を?」

普通聞けない。
やはりトチ狂っているようだ。

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