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友達のままがいい

第5章 (過去)社会人

中央に聳え立つ雄々しきものにごくりと喉が鳴る。
あんなものが私の中に入ってくるのかと思うと恐怖でしかなく…

「ごっ…めんなさい…」

恐怖からそんな言葉が口からこぼれだした。

「やっぱり…怖い?」

目じりを下げながら悲しい表情をする康臣さんに小さく頷いた。
私の動きを見て、小さくため息を吐いた康臣さんは黙って部屋から出て行った。
無理やりにしようとしない行為にほっとしながらも、受け入れられなかった自分が嫌になる。
ここまで来てその気にさせておいて、最後の最後でまた拒んでしまった自分が嫌になり泣いた。
泣いていると、康臣さんが戻ってきて何も言わずに優しく抱きしめてくれる。
怒ってるんじゃないかと顔を上げると、おでこにチュッとキスを落とされた。

「怒って…ないの??」

「怒るわけないよ。文香が嫌なことはしないってあの時言ったよね。文香が自然と受け入れられるまで待つから…」

その優しさにますます涙があふれだす。

「あの時に無理はしないって言ったから気にしなくていいよ。別に文香の身体が目的じゃないから、時間をかけて受け入れてくれればそれでいいから」

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