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友達のままがいい

第4章 (過去)高校生


「奥に…行こうか?」

慶介の言葉にうなずくと私の手を引いて公園の奥に移動して、お互いに抱きあってキスをする。
優しく触れるだけのキスも激しさを増し、いつの間にか慶介のシャツを握りしめながら舌を絡めていった。
誰にも邪魔されない場所で、お互いの本能のままにキスを交わし続けた。
お互いの顔が認識できないほど暗くなった時、お互いに唇を話し浅い息を繰り返す。

「帰ろうか…」

「うん…そうだね…」

身体が疼いていてもそれが何なのかわからない。
分からない私は慶介に手を引かれるまま公園を後にした。
いつもの場所で別れる時が一番つらい。
もっと一緒にいたいのに、門限がある私は帰るしかない。

「また明日…」

「うん。また明日…」

最後に触れるだけのキスをしてくれた慶介は私の背中を押して、それぞれの家に向かって帰って行った。

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