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愛が、いっしょに

第1章 1

         9

 続けてくれたのが、たぶん、10分ではきかないだろう。
 そのあと、すこ~し、そう1センチくらい進んで、また同じように、進んでは離れ、進んでは離れを続けてくれた。
 それを、2センチで10分、3センチで10分、4センチで10分というように続けてくれた。
 後日、もう結婚している友人に聞いたら、それは、男にとって、拷問みたいなものよ、ウチのダンナなら絶対してくなかったね、と言っていた。
 だけど、そのときは、そんなこととは知らず、徹って、あんがい気長な人なんだなと思った。
 そんなふうに、少しずつ少しずつ、徹のものが、処女膜を通り過ぎるまで、続けてくれたからか、ほんとに痛くなかった。   
 徹の言っていた、ピリッをちょっぴり感じたかな、というくらいだった。
 全部が入ったときも、そのまま、しばらく動かないで、キスしたり、乳房を優しく揉んだり、髪を撫でたりしてくれた。
 「伽耶さん、
  きょうは、
  これで終わろう」
 「えっ、
  徹さんは、いいの?
  スッキリしないんじゃないの?」
 「伽耶さんに、
  はいれたんだから、
  スッキリしたよ。
  最初に会ったときからの、
  夢がかなったんだもの」
 「もう、
  徹のバカ」
 わたしは、バカバカと言いながら、徹の頭をポカポカ叩いた。

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