
愛って、ほんとにいいものですね
第1章 愛って、ほんとにいいものですね
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図書館を出ると、光おじさまが、前を歩いていました。
信号で停まったとき、わたしに気が付いて、ヤァと言ってくださいました。
「お嬢さん、
さきほどは、
私が見つめたので、
困ってらしたようですね」
「いえ」
と、わたしは、すこし赤くなって、小さく答えました。
「じつはね、
昔、
お嬢さんに似た人を知っているものですから」
そのときは、まさか、この方(まだ、光おじさまの名前を、知りませんでしたから)、わたしを、ナンパしているのじゃないよねと、とっても失礼なことを思ってしまいました。
「もし、
失礼でなかったら、
すこし、
その話を聞いてくれませんか?」
ナンパだ。
「その人とは、
事情があって、
連絡がつかないようになってしまって…」
「わたし、
急ぎますので」
すると、その方は、わたしに向かって、お辞儀をしているではありませんか。
わたしは、ナンパなんて、失礼だったわと、思いました。
「あまり、
時間はないのですが…」
「はい。
10分というわけにはいきませんが、
30分は、無理でしょうか?」
「それくらいなら」
「では、あの、ファミレスに」
図書館を出ると、光おじさまが、前を歩いていました。
信号で停まったとき、わたしに気が付いて、ヤァと言ってくださいました。
「お嬢さん、
さきほどは、
私が見つめたので、
困ってらしたようですね」
「いえ」
と、わたしは、すこし赤くなって、小さく答えました。
「じつはね、
昔、
お嬢さんに似た人を知っているものですから」
そのときは、まさか、この方(まだ、光おじさまの名前を、知りませんでしたから)、わたしを、ナンパしているのじゃないよねと、とっても失礼なことを思ってしまいました。
「もし、
失礼でなかったら、
すこし、
その話を聞いてくれませんか?」
ナンパだ。
「その人とは、
事情があって、
連絡がつかないようになってしまって…」
「わたし、
急ぎますので」
すると、その方は、わたしに向かって、お辞儀をしているではありませんか。
わたしは、ナンパなんて、失礼だったわと、思いました。
「あまり、
時間はないのですが…」
「はい。
10分というわけにはいきませんが、
30分は、無理でしょうか?」
「それくらいなら」
「では、あの、ファミレスに」
