
愛って、ほんとにいいものですね
第1章 愛って、ほんとにいいものですね
7
「出発する前の夜、
一緒に過ごしたんですが、
私は、
恵の、
自由なからだ、
という言葉に縛られて、
ただ、抱きしめていることしか、
できませんでした」
「おじさま、
可哀想」
「可哀想?」
「でも、
その頃でしたら、
そう思われてもしかたないのかも…」
「どういうこと?」
「愛しているのですから、
その、
結ばれるのが、
当たり前と思います」
「だから、
可哀想と」
「はい」
「そうですね。
そのことは、
すこし後悔しています。
愛しあいたかった」
「出発する前の夜、
一緒に過ごしたんですが、
私は、
恵の、
自由なからだ、
という言葉に縛られて、
ただ、抱きしめていることしか、
できませんでした」
「おじさま、
可哀想」
「可哀想?」
「でも、
その頃でしたら、
そう思われてもしかたないのかも…」
「どういうこと?」
「愛しているのですから、
その、
結ばれるのが、
当たり前と思います」
「だから、
可哀想と」
「はい」
「そうですね。
そのことは、
すこし後悔しています。
愛しあいたかった」
