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愛って、ほんとにいいものですね

第1章 愛って、ほんとにいいものですね

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 「出発する前の夜、
  一緒に過ごしたんですが、
  私は、
  恵の、
  自由なからだ、
  という言葉に縛られて、
  ただ、抱きしめていることしか、
  できませんでした」
 「おじさま、
  可哀想」
 「可哀想?」
 「でも、
  その頃でしたら、
  そう思われてもしかたないのかも…」
 「どういうこと?」
 「愛しているのですから、
  その、
  結ばれるのが、
  当たり前と思います」
 「だから、
  可哀想と」
 「はい」
 「そうですね。
  そのことは、
  すこし後悔しています。
  愛しあいたかった」

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