
愛のことば
第1章 愛のことば
2
「あの、
迷われているんですか?」
「はい。
出口はどこかと」
「どちら方面に、
行かれるのですか?」
そのとき、直さんが、まじまじと、わたしを見たので、わたしも、あっ、健診のときの方だと、気が付いた。
でも、わたしを、まじまじと見返すのは、どうして?
「出口を尋ねただけなのに、
そのあとのことを、
考えてくださるんですね」
と言い、まだ、わたしを、見つめている。
わたしは、ちょっと赤くなったにちがいない。
「それは、
行先によって、
どこの出口がいいか、
変わるんです」
「そうだと思いますが、
あなたは、
親切なんですね」
「いえ」
「ありがとうございます。
阪急に乗りたいと思っています」
「では、
いい出口まで、
ご案内しますわ」
「えっ、
そこまで、
申し訳ありません」
「あの、
迷われているんですか?」
「はい。
出口はどこかと」
「どちら方面に、
行かれるのですか?」
そのとき、直さんが、まじまじと、わたしを見たので、わたしも、あっ、健診のときの方だと、気が付いた。
でも、わたしを、まじまじと見返すのは、どうして?
「出口を尋ねただけなのに、
そのあとのことを、
考えてくださるんですね」
と言い、まだ、わたしを、見つめている。
わたしは、ちょっと赤くなったにちがいない。
「それは、
行先によって、
どこの出口がいいか、
変わるんです」
「そうだと思いますが、
あなたは、
親切なんですね」
「いえ」
「ありがとうございます。
阪急に乗りたいと思っています」
「では、
いい出口まで、
ご案内しますわ」
「えっ、
そこまで、
申し訳ありません」
