
愛のことば
第1章 愛のことば
3
「いえ、
先日、助けていただいた、
お礼です」
「助けた?」
「はい。
健診のときに」
「ああ」
「ありがとうございました。
あの後、
みんなで、感謝してたんです」
「いや。
あれくらいのことで…」
「あれくらいを、
できない人が多いのじゃないでしょうか」
「私は、
なんでも、
すぐ言う、
とにかく言うようにしているんです」
「いいですね」
「いいと、
思いますか?」
「はい、もちろんです」
直さんは、ではと言い、廊下の端に、わたしを、誘った。
「あなたの名前を、
おしえてください」
「えっ」
「さっき、
あなたを、
じっと見ていたのは、
なんと瞳のきれいな人なんだ、
と、思ったからなんです」
「まぁ」
「なんでも、言うんです」
わたしは、またすこし赤くなった。
「ひとみです。
漢字の一文字の、
瞳です」
直さんは、わたしの名札を見て、
「田中瞳さん。
きれいな瞳、
そのままの方ですね」
「いえ、
先日、助けていただいた、
お礼です」
「助けた?」
「はい。
健診のときに」
「ああ」
「ありがとうございました。
あの後、
みんなで、感謝してたんです」
「いや。
あれくらいのことで…」
「あれくらいを、
できない人が多いのじゃないでしょうか」
「私は、
なんでも、
すぐ言う、
とにかく言うようにしているんです」
「いいですね」
「いいと、
思いますか?」
「はい、もちろんです」
直さんは、ではと言い、廊下の端に、わたしを、誘った。
「あなたの名前を、
おしえてください」
「えっ」
「さっき、
あなたを、
じっと見ていたのは、
なんと瞳のきれいな人なんだ、
と、思ったからなんです」
「まぁ」
「なんでも、言うんです」
わたしは、またすこし赤くなった。
「ひとみです。
漢字の一文字の、
瞳です」
直さんは、わたしの名札を見て、
「田中瞳さん。
きれいな瞳、
そのままの方ですね」
