
やさしく愛して
第1章 やさしく愛して
2
わたしが、恒さんとはじめて話したのは、恒さんが、詩のプリントを貼り替えていたときだ。
「こんどは、
どんな、
詩なんですか?」
「はい。
堀口大學の、
樹が笑う、
という詩です。
あっ、
おはようございます」
「おはようございます」
「詩を、
みてくれているんですね」
「はい。
毎週楽しみにしています」
「ありがとうございます」
「このまえの、
孫がおばあちゃんの嘘をみぬいて、
わたし六歳だからと、
いばっているのが、
面白かったです」
「あれは、
私が好きな詩です」
「わたしも、
好きになりました」
「私は、
恒です。
あっ、
いや、
衛藤です。
この塾をやっています」
わたしが、恒さんとはじめて話したのは、恒さんが、詩のプリントを貼り替えていたときだ。
「こんどは、
どんな、
詩なんですか?」
「はい。
堀口大學の、
樹が笑う、
という詩です。
あっ、
おはようございます」
「おはようございます」
「詩を、
みてくれているんですね」
「はい。
毎週楽しみにしています」
「ありがとうございます」
「このまえの、
孫がおばあちゃんの嘘をみぬいて、
わたし六歳だからと、
いばっているのが、
面白かったです」
「あれは、
私が好きな詩です」
「わたしも、
好きになりました」
「私は、
恒です。
あっ、
いや、
衛藤です。
この塾をやっています」
