
愛は楽しく
第1章 愛は楽しく
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わたしたち保母が、何人かでカーゴに子どもたちを乗せて、散歩をしていたら、スマホを見ながらの自転車の女の人が、カーゴにぶつかりそうになった。
そのとき、勉さんが、ちょうど横を歩いていて、手で自転車を押し倒した。
「なに、すんのよ」
「君こそ、
なにをしてるんだ。
ぶつかっていたら、
子どもたちは、
大怪我をしていたんだぞ」
「ぶつからなかったわよ」
「それなら、
先生方に、
聞いてみようか」
「どうせ、
都合のいいことしか、
言わないわよ」
「複数の証人は、
証拠能力があるんだ」
「ふん」
と言って、自転車に乗って行ってしまった。
「あの子、
謝らなかった」
と、同僚が言ったら、
勉さんは、
「謝る人なら、
あんな乗り方はしないですよ。
まあ、
怪我がなくて、
良かったと思いましょう」
と言って、歩いていった。
わたしたち保母が、何人かでカーゴに子どもたちを乗せて、散歩をしていたら、スマホを見ながらの自転車の女の人が、カーゴにぶつかりそうになった。
そのとき、勉さんが、ちょうど横を歩いていて、手で自転車を押し倒した。
「なに、すんのよ」
「君こそ、
なにをしてるんだ。
ぶつかっていたら、
子どもたちは、
大怪我をしていたんだぞ」
「ぶつからなかったわよ」
「それなら、
先生方に、
聞いてみようか」
「どうせ、
都合のいいことしか、
言わないわよ」
「複数の証人は、
証拠能力があるんだ」
「ふん」
と言って、自転車に乗って行ってしまった。
「あの子、
謝らなかった」
と、同僚が言ったら、
勉さんは、
「謝る人なら、
あんな乗り方はしないですよ。
まあ、
怪我がなくて、
良かったと思いましょう」
と言って、歩いていった。
