
突然の出逢い ( N×M )
第3章 lily .
M side
何となく目が覚めて寝返りをうとうとすると
動けないことに気付く。
可愛らしい顔が腕の中ですやすや眠っていて
ぎゅっと抱き締めて目を閉じた。
やがて今度はもぞもぞするのに起こされて
一人分のスペースが空いた。
「かずくん。おはよう。」
寝ぼけているのか返事は帰ってこない。
「俺...何でここに...」
「何でって泊まったでしょ?」
「あぁ...」
朝は弱いタイプ?
「かずくん今日仕事入ってる?」
「仕事...?あぁ、クラブか。ちょっと待って確認する。
あー入ってないね。」
「そっか。どっか行こうか?」
「いや、いい。ゲームしたい」
「へぇ~ゲーム好きなんだ。」
珍しいなと思って色々聞くけど反応が
何かイマイチ。
塩対応っていうか無表情。
とりあえず合わせてゲームをした。
~ ♪
「あ、ごめん。電話。」
携帯を持って部屋を出ていった。
盗み聞きたって言われればそうだけど…
ちょっとリビングのドアに寄っただけ。
「もしもし...翔か...。
そういうことね。分かった。」
聞こえたのはこれだけだし。
ていうかかずくんって櫻井さんのこと
翔 って呼び捨てだっけ?
