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突然の出逢い ( N×M )

第4章  chamomile .



M side



時は遡って20数年前。



俺はこの大都会、東京で生まれた。




自分らしい魅力を持ち、その魅力で人を潤して欲しい
ということから 潤 と名づけられた。




母は1度離婚しており子供は1人居た。

父と再婚して俺が生まれたが、産んでくれた母と暮らすことはなかった。



その理由は俺が生まれて間もない頃
父の癌が見つかった。


末期の状態で中々回復見られなかった。



父が経営している会社はどうするのか、

先祖から受け継いで来た会社を潰す訳にはいかない。



これが1番の混乱だった。



母の連れ子はもちろん父と血が繋がってない訳で受け継ぐことなど出来ない。



なので自動的に俺が跡を継ぐことになった。


そうと決まれば一緒に会社を経営していた父の元妻が中心に動くのだから俺はそこに引き取られ母さんとも弟とも会うことなく育てられた。


育ててくれた人を実の母と信じて。



数年前、すなわち俺が成人を迎えた頃、
母さんは俺を産んでいないことを知った。





そして気まずくなったのか実家を出て

東京を出て (って言っても千葉だけど)


無我夢中で仕事に励み、1人で生きてきた。





生活にも慣れて実家に戻ろうと考えたとき






出逢ってしまったんだよ、かずくんに。



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