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突然の出逢い ( N×M )

第5章 Statice .





しっかり最後まで観た。



なぜだろう。身体が動かない。



涙も出てくる。



柊...



ごめん、悩ませて。



気づかなくて。




面と向かって話したいよ…



でも出来ない。




「潤くん...」




「うん?」



「俺、どうしたらいいんだろ...」




「正直言って、俺もどうしたらいいか分からない。

でも、ひとつ教えて欲しい。

かずくんはなんで柊くんが言ってた薬で治療しなかったの?」






「それは...素直に嫌だったから。
俺の性格とは真反対のくよくよしないし物事をはっきり言える柊に内心憧れてた。

それに柊を殺して俺だけっていうのも何か違うな...って。」





「 柊くんは柊くんの人生を歩んで欲しいって思ってる?」




「それはもちろんそう思う。」




「なら、入れ替わる時間をきちんと決めればいいと思う。

俺、色々二重人格のこと調べたんだけど、5時間ごとに人格変化するっていう人がいるんだって。

そうなるとかずくんはかずくん。 柊くんは柊くんの時間がきちんと作られるんじゃないかな。」




「それはどうやって?」





「特別な精神科での治療で可能らしい。」




「いいな...それ。」




「やるからにはちゃんと柊くんに説明しなきゃね。あと櫻井さんにも。」




「うん...ちょっと考えてからするよ。」




「分かった。ゆっくりでいいからね。」




いい方法だろうけど柊はなんていうかな...



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