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オオカミは淫らな仔羊に欲情する

第22章 本能の趣くままに

 試しに手を伸ばし絢音の頬に
 触れてみる。

 でもそこはやはり熱くて、
 彼女の酔いは醒めてはいない。

 それから絢音は視線を下ろしたが、
 それは拒否というより……照れている?

 さらさらの髪の毛に触れ
 後頭部を持ちぐっと引き寄せてみた。


「な ――」


 若干驚いたように何か言い、
 それでも抵抗というには弱すぎる。

 下から掬うように唇を合わせると
 一瞬逃げようとしたが離さずに
 強く押し付けた。


「ん……っ」


 熱い ――

 日本酒の強い匂い……でも、
 それよりも甘い絢音の吐息。

 やばい、止まらない。


「ちょ、せん ――」

「告白出来なかったこと、ずっと後悔してた」


 両腕を抑えつけ上から見下ろす。


「んなにサカらなくても、私は逃げないよ?」


 ふっと微笑み応戦はしないのに
 抵抗もしない。

 今しかないと頭の中で行けという
 サインが出る。

 なんで抵抗しないのかわからない。
 単に酔っ払って何も考えていないだけ
 かもしれない。
 もしそうだとしても
 こんなチャンスを逃す気は毛頭ない。

 それからはもうなりふり構わず
 絢音の体を攻め立てた。

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