夜の影
第5章 鏡
【翔side】
まだ幾分、荒い呼吸のままで、サトシを見つめて、声を出さずに口だけ動かした。
サ・ト・シ。
「ふっ、お前~
わかっててやってんのか?」
困ったように笑って、唇 に キ ス される。
すぐに離れて、また見つめ合った。
サトシの指が俺の頬を 撫 で て。
眉を 撫 で て。
また睫毛のところを拭ってくれる。
もっと、キ ス してくれないかな…。
サ・ト・シ。
サトシは何だか驚いたような顔をして、それから、はぁ~と溜息を吐いた。
「特別だぞ
バレたら俺が怒られるんだかんな」
え?
「名前、呼んでもいいよ
カズに聞こえないようにしろよ?」
内緒話をするみたいに声を落とした。
「…サトシ…?」
ずっと、喋るなって言われてたから、上手く声が出なくて。
なるべく小さく言おうとしたら、囁くみたいな 吐 息 交じりになる。
「うん、ショウ」
笑ってる。
「サトシ」
「うん、特別だかんな」
特別…。
なんだか嬉しくなって、笑えてきた。
「サトシ」
「うん」
言って、唇 が合わさる。
名前を呼び合っただけのことなのに、急に キ ス が甘くなった気がした。
まだ幾分、荒い呼吸のままで、サトシを見つめて、声を出さずに口だけ動かした。
サ・ト・シ。
「ふっ、お前~
わかっててやってんのか?」
困ったように笑って、唇 に キ ス される。
すぐに離れて、また見つめ合った。
サトシの指が俺の頬を 撫 で て。
眉を 撫 で て。
また睫毛のところを拭ってくれる。
もっと、キ ス してくれないかな…。
サ・ト・シ。
サトシは何だか驚いたような顔をして、それから、はぁ~と溜息を吐いた。
「特別だぞ
バレたら俺が怒られるんだかんな」
え?
「名前、呼んでもいいよ
カズに聞こえないようにしろよ?」
内緒話をするみたいに声を落とした。
「…サトシ…?」
ずっと、喋るなって言われてたから、上手く声が出なくて。
なるべく小さく言おうとしたら、囁くみたいな 吐 息 交じりになる。
「うん、ショウ」
笑ってる。
「サトシ」
「うん、特別だかんな」
特別…。
なんだか嬉しくなって、笑えてきた。
「サトシ」
「うん」
言って、唇 が合わさる。
名前を呼び合っただけのことなのに、急に キ ス が甘くなった気がした。